NAOTAKE呉服店|茶道情報

神奈川県藤沢市にあります着物専門店「NAOTAKE呉服店」です。年代に合わせた着物をコーディネートいたします。 印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |


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正式の茶事や祝い事、追善などには紋付の和服を着用します。
どんな会でも無地または地紋の紋付が一番無難ですが、あまり華美でない訪問着や小紋であればかまいません。
季節やお茶会の規模などにより装いに変化をつけてみましょう。

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新年正月を祝って頂くお茶は、無病息災を願うと言う事で「大福茶」と呼ばれます。三が日が過ぎて行われる初釜は点始め式・稽古始めとも言われ新年恒例の行事です。

新春を祝う会ですから、ミスのかたは振袖・訪問着・付下などで着飾り華やかさを演出したいものです。年配の方たちは色留袖・訪問着・付下あるいは一つ紋の無地くらいがふさわしく思われます。帯はもちろん華やかな袋帯がいいでしょう。また伊達襟や帯締め・帯揚げなどの小物も初春らしく演出してみると良いでしょう。

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12月の冬至の頃から2月下旬の厳寒の夜長の頃に、燈火のもとで風情を楽しもうと催されるのが「夜咄(よばなし)」の茶事です。かすかな灯りで照らされる席中の風情は何ともいえません。

訪問着・付下・色無地に袋帯あたりが無難でしょうが、寒さ厳しき夜に催されるお茶事だけに色目が難しくなってきます。いかにも寒々しい色調は避け、薄暗い燈火のものでほのぼのと映える色調の着物が美しいと思われます。色で言えば白っぽいお着物でもクリーム系やピンク系、または朱色系や黄身がかった赤色系がいいでしょう。また模様も大胆な大柄は避け、風情をこわさないあっさりとしたお着物を選んでみるとよいでしょう。

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雛茶会、女性の節句らしい雅やかで華やかな茶会がとりおこなわれます。茶室には釣釜がしつらえられ、春の風情に喜びを感じます。

春らしい付下や一つ紋の色無地が重宝します。紋は抜き紋・刺繍紋ときにはおしゃれ紋などを入れます。伊達襟や小物で華やかさを演出して下さい。一つ紋の江戸小紋も無地と同格に着ることが出来ます。柄もさまざまですが、格調ある一枚を持っていれば多くの場で役立ちます。

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各地で花見の催しや野点が開かれます。紅白の幕に床机の緋毛氈そして朱傘と目に鮮やかです。三月の釣釜から四月は透木となりそして十一月の炉開きかrから慣れ親しんだ炉ともお別れです。

コートを脱いで帯付きの季節となります、春の日差しにおしゃれを楽しみたいものです。付下、無地感覚の飛び柄の小紋や、古典柄の友禅また詫びた茶屋辻模様なども春のお茶席にぴったりです。もちろんTPOは大切ですが、気軽なお茶会にはあまり難しくこだわりすぎず色華やかな小紋などでお出かけしてみるとよいでしょう。

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いよいよ初風炉の季節到来です。茶の集大成とも言うべきものが茶事ですが、その中でも最も正式で厳粛な基本となる茶事が正午の茶事です。初風炉の正午茶事から亭主は床の掛物をはじめお道具を清涼な気分を高めるため、初夏の情趣にしつらえていきます。

五月いっぱいは正式には袷の時期です。茶事での装いは格調高くかつ奥ゆかしく装うことが大切ですが、あまりにも重厚すぎたり、色柄が派手すぎるものは避けます。茶事の清涼な雰囲気に調和する清々しい色の着物で、初風炉らしい装いにしたいものです。主客とも紋付の着物がふさわしく、清々しい色調の訪問着や付下・無地などがいいでしょう。帯も薄手に織られたものや綴れなどがピッタリです。もちろん帯揚げの色を初夏らしく涼しげにしたり、帯締めを冬よりも細めにと小物にも配慮できればいう事がありません。五月の中旬頃から半襟も平絽に変えられます。また、単衣になる前のわずかな間、一越縮緬の上に紗を重ねた「紗無双」が着られます。

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着物もこの月は単衣に衣替えです、単衣にはさらりとして着心地がいい楊柳縮緬などの裾捌きがよい素材が最高です。六月十日からは絽の帯が締められます。長襦袢も絽縮緬などに絽などの半衿をつけます。もちろん帯締めや帯揚げなどの小物もレースや絽の素材を。またこの六月ならではの「紗合わせ」の装いが楽しめます。これは紗を二枚合わせて特殊に仕立て、下側の生地に描かれた模様が透ける風情ある着物です。

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朝茶事は七・八月に夏の朝の涼しさを満喫する茶事です、朝六時頃からはじまり朝の冷気が残る九時頃までに終わる茶事です。この他、七夕の茶や納涼茶会が「涼一味」の趣のもとにとりおこなわれます。

この月の装いは、絽・紗・麻などの薄物になります。この夏の薄物にも各地産の上布や縮みなど織りの着物がありますが、後染めの着物の方が格が上になるのでお茶会には絽や紗の染めの着物がふさわしいといえるでしょう。ただし、本来紗の着物は八月だけのものです、七月二十日以降ぐらいから着ます。帯は絽綴れや紗袋帯などが最適で涼感第一に合わせます。

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七月に引き続き朝茶事が催されます。だんだんとお道具組みも初秋へと移り変わっていきます。

着物もより涼感が感じられる寒色や白色系の絽や紗を。帯も同じく寒色系や白・銀系の絽・羅・紗もしくは麻素材で軽快にまとめ、涼しさを演出します。宮古上布や能登上布また小千谷縮などすばらしい夏物もこの時期ならではの物です。ただ八月も後半に入るとあまり透けすぎない素材を選び、お道具と一緒で少しずつ秋の心得をした装いが着物姿を美しく見せます。

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中秋の名月のころ月の前にすすきや萩を挿し、団子や芋・枝豆を添えて名月を愛でる観月のお茶会が催されます。また九月九日は重陽の節句。菊の節句ともいわれ、菊の道具の取り合わせお茶会が楽しまれます。

九月は単衣の季節です。薄物はだいたい九月九日の重陽の節句ぐらいまで着られます。それ以降は涼しげな素材の単衣、二十日をすぎると縮緬や綸子の一般的な素材の単衣を着ます。色目は春の単衣と異なり白系や淡色系を避け深い落ち着いた地色、少し渋めの色調を選んでみると良いでしょう。小物などは六月の単衣に準じます。

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各地で秋のお茶会が盛大に催されます。お茶の世界ではこの十月を名残とよびます、これは五月の初風炉から慣れ親しんできた風炉との別れ、また去年の十一月口切から使ってきた茶壷のお茶も残りわずかになってきたことへの哀愁の名残を惜しむ心の表現です。道具の取り合わせはもちろん、亭主の心入れも「わび・さび」の風情をどのように表現するか力量の問われるところです。

十月に入ると着物も五月から遠ざかっていたとなります、しかしこの時期の袷は、秋らしい落ち着いて深みあるシックな色合いを選びたいものです。 秋は山々の木々も色づき始め、あたりの自然界も色豊富となります。そんな秋色に着物はもちろん帯締め・帯揚げなども調和させたい物です。ただ名残のわびを表現するあまりに、お着物が寂しく貧弱にならないようにきをつけましょう。生地は縮緬などのあまり光沢の無い物を選べばベストです。

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各いよいよ待ちに待った炉が開かれます。これから半年間炉の季節となります。十一月中に何回かある内のいい亥の日に炉開きが催されます。この時期畳が表替えされ障子が張り替えられ、垣根も青竹となります、また口切りの茶事が催されます。これは茶壷の封がとかれ新茶が振舞われます。
茶人にとってもっとも厳粛で大切なお茶事です。床には真行草の紐飾りされた茶壷が飾られ、席中で封が切られまた席の途中に水屋からかすかに茶臼の挽かれる音が聞こえてくる何とも風情ある物です。茶人のお正月とも言われ、おめでとうございますと挨拶をかわします。

昔は口切りの茶事には、裃などの最高礼装で臨まれていたようです。やはりこの時期茶のお正月と言われるくらいですから、紋付の礼装となるでしょう。一つ紋や三つ紋の色留袖、紋付の訪問着、また紋付の色無地などが相応しいでしょう。もちろん五つ紋の留袖の最高礼装という場合もあります。とにかく亭主も新しい改まった心意気でお客様をお迎えするのですから、客もそれにはずれない装いが大切です、またこれからだんだんと寒くなり、道行コートや羽織の季節となり、またショールなどがポイントとなります。

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いよいよ年の瀬です。年の瀬は簡素な色柄が良いでしょう。
袷で地紋のあるものなら紋意匠、梨地、むじな菊、唐草などの小柄で光沢の少ないものが良いでしょう。帯も豪華さを強調した物ではなく、漆箔、金銀箔を使ったものは光沢を押さえ淡色が良いでしょう。